物語のなかをぐるぐる廻る

すきなものをならべていく

俺マン2016を発表する

今年も開催されました、俺マンガ大賞2016。 俺マンについて – #俺マン2016 特設サイト 全体の集計はこれから発表されますが、個人的に選んだものを今年も少しばかり。 わたしの俺マン2016!どーん! 兎が二匹/山うたカカフカカ/石田拓実ダンス・ダンス・ダ…

2016から、2017へ。

2016年が終わって、2017年が来る。今年は冬休みが短く感じる。今日でもう終わりだなんて、なんだか信じられない。今年も、また1年を振り返ってみる。 2015年はとにかくぼんやりした印象で、何もなかった気がしたけど、2016年はとにかく派手な年だった気がす…

不思議な選択肢の話

今日は絶対超早く寝ます!!なんて言って会社を出てきたのに、ドラマ逃げ恥があんなラストを飾るから、何か書かずにはいられなくなってしまった。エッセイでも小説でもない、昔ブログに書いていたような私事を。 逃げ恥のドラマで何度も出てきたシーンが、最…

どんなモテメソッドも敵わない、いちばん確かな優しさのかたち『富士山さんは思春期』

ハラハラドキドキのバトル、どんでん返し、謎が謎を呼ぶミステリー! そういった起承転結の激しいストーリーがなくても、私たちを魅せてくれる表現がある。ひとつひとつのコマの持つ意味にときめいてしまう、じっくり、じんわりな青春未満を描いた『富士山さ…

この夏のわさび活動が大変満足だったことを報告します

小さい頃から「好きな食べ物は?」と聞かれるたび困っていた。 トマトは好きだったけど、一番か? と聞かれると困ってしまう。我が家では誕生日に好きなものを作ってもらえたけれど、弟がいつも「餃子」と即答する中で(もはや途中から聞かれてすらいなかっ…

大雑把女子と童貞男子の不毛な、いや、実りあるバトルに注目!『カレは女とシたことない。』

作品を構成する要素がパズルのようになっているとしたら、そのすべてが妙にかちっとはまるみたいな、気持ちの良い作品にたまに出会う。こんなこと言うのはおこがましいかもしれないけれど、それは作品や著者と「気が合う」みたいな感覚で、私にとって都陽子…

映画『怒り』を見て取り憑かれたように考えたこと

映画『怒り』を見てきた。10月2日日曜日のお昼、歌舞伎町奥のTOHOシネマズ新宿で。クライマックスのところでは自分の心臓の音が手を当てずとも分かるほど緊張したし、エンディングの頃には浅い呼吸しかできなくなって、川村元気とか坂本龍一とかのクレジット…

『夕暮れライト』みたいに、帰りたい家があるっていいな

ごくごく普通のなんの変哲もない家に生まれて、わたしにとって家は、「帰りたい場所」だったかというとそうでもない気がする。むしろ、学校とか遊びとか、「行きたい」の気持ちの方が圧倒的に強くて、思い入れのほとんどは家の外にあった。今の一人暮らしの…

大切な人に贈りたい、まるで球体のような美しく完璧な全11巻『四月は君の嘘』

「あまり知られていないニッチな作品を少しでも広めること」はレビューを書くときにやりたいことのひとつではあるけれど、名作中の名作というのもまた、書いておきたくなる。『四月は君の嘘』はそんな作品だ。まるで球体のような、美しい映画のような、完璧…

タイでの性別適合手術の一部始終のやさしい衝撃、『僕が私になるために』

話題の『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』のタイトルが多くの人に衝撃を与え興味をひいたように、「性」に関することは、やはり関心分野として強いのだと思う。同じ性別同士でも他人と同じかどうかは確かめづらいし、異性となればもっと謎だらけとい…

死にたいと願う不死身の女性が出会った特別な悲しみ――『兎が二匹』

読むたび何度でも鳥肌が立つ作品がある。山うたさんの『兎が二匹』。孤独と寂しさを抱えた二人の物語だ。 不老不死の体を持ち、398年生き続ける女・すず。彼女と同居している青年・サクの日課は、彼女の自殺ほう助だ。首を絞めたり、刺したり、サクは毎日泣…

「天国に一番近い恋」は、涙もカラフルに見えそうなくらいの元気をくれる『きょうのキラ君』

『アオハライド』『オオカミ少女と黒王子』などなど、近頃ヒット連発の少女漫画の映画化。次の作品として映画化が発表されたのがこの作品、『きょうのキラ君』。山下智久さん・小松菜奈さんによる『近キョリ恋愛』に続いて、みきもと凛先生2回目の映画化だ。…

自分に構築された考え方とひたすら向き合って戦う10年間――『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』

pixivで話題となった「レズ風俗レポ」が書籍になって刊行されました。わたしはレズビアンではないけれど、pixiv掲載当時、その響きにはなんだか惹かれる気がして、本当に興味だけで覗いたものでした。実際に体験している部分は衝撃的で、ずっと記憶に残って…

知らなかった感情と出会った瞬間を忘れないように――ものや動物の声が聴こえるイノセントファンタジー『ひそひそ』

もういつ知ったか思い出せないけれど、わたしたちが持っているひとつひとつの感情は、最初から持っているものではない気がする。「嫌だ」や「うれしい」はごく幼い頃からあったとしても、「さびしい」「やるせない」「ふがいない」「悔しい」「愛しい」なん…

世界平和に一番近いところ――なんでもないのに、ふたりならではな恋人たちの日常『眠くなる前に話したいことがあと3つあって』

昔と違って今は、雑誌に連載されればほとんどの漫画が単行本となって発売されるから、本になって嬉しい、という感覚はとても新鮮だった。出版社を通していない、バーコードのない本。迷わず通販サイトに飛んで、注文フォームを埋めていた、そんな、ずっとフ…

好きなものにお金を払える幸福のために働いている(KAT-TUN「10Ks!」を買ったよ)

わたしなんかが書かなくても愛も名文も溢れているので、実はKAT-TUNについて書く気はあまりなかったのだけれど、どんなものも後から自分の考えていたことを知れるのは貴重だということを思い出したので、少しだけ書いておく。 KAT-TUNを好きになる日がくると…

2015年勝手にドラマランキング

気づいたら4月になってました。遅すぎるけど2015年に見たドラマまとめ。あくまで見た26作品のみですが、勝手にドラマランキング。好きだった順にご紹介。 アイムホーム(4月期/テレビ朝日) 事故によって直近5年ほどの記憶をなくした男・家路久。回復後、家…

高校俳句部のチーム戦から目が離せない。『ぼくらの17-ON!』がとびきり熱い!

映画『ちはやふる』が大ヒットとなって、話題になっている。そんな今だからこそ紹介したい漫画作品がある。真剣に勝負することだったり、チームの中での立ち位置だったりに胸を熱くした人には是非読んでほしいのが、アキヤマ香さんの『ぼくらの17-ON!』(全4…

『リップヴァンウィンクルの花嫁』の幸福

岩井俊二監督・『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見た。4月14日、渋谷ユーロスペースにて、18時半の回。とても好きな映画だった。 すごくよかった。できることなら騒音なんて浴びず、満員電車にも揉まれず、少し静かな夜の街を歩いて帰って、そのまま寝て…

舞台『イニシュマン島のビリー』で古川雄輝を好きになった

舞台『イニシュマン島のビリー』を見てきました。4月7日19時の回。世田谷パブリックシアターにて。 古川雄輝さんの前にまず、とにかくこの作品自体がとてもとても良かった。好きな作品だった。久々に、なんだろう、「エンターテイメント!」ではない「舞台」…

編集スパルタ塾、最終回でした

4月から月2回、1年間通った「菅付雅信の編集スパルタ塾」が、3月22日に終わりました。なんだかまだ信じられない。来週も再来週もまだまだ課題をやっているような気がします。最終回にも一応課題があって、総括としてのプレゼンをしてきました。 【課題】 「…

編集領域を拡張する案をひとつ提案せよ

最後から2回目、実質個々のゲストからの課題は最後という回は、AR三兄弟の川田十夢さんでした。課題は以下。 【課題】 「編集領域を拡張する案をひとつ提案せよ」 参考例は以下、例えば、僕の知り合いの佐渡島庸平という男は、 宇宙兄弟をヒットさせるために…

デジタル技術を使って海外からの旅行者を日本の様々な場所に旅行分散させる方法を考えよ

1年間通った編集スパルタ塾、もう最終回の課題を提出し終わったのだけど、結構意味のある2回だったので、まだ書いていなかった直近2回分についても書いておきたいと思います。 2月23日のゲストは株式会社ライゾマティクスの齋藤精一さん。課題は以下でした。…

チャットモンチーのこなそんフェスではじめて徳島に行ってきた

あっというまに2週間(!)も経ってしまいましたが、2月27日〜29日、チャットモンチーの地元開催フェス「こなそんフェス」に参加するため、はじめて徳島に行ってきました。実は四国初上陸。 チケットは28日だけ取ったので、27日は自分でぷらぷら、29日は公式…

クックパッドユーザーである40代主婦の暮らしを助ける新しいサービスを提案する

2週間ってあっという間ですね。今まさにこのレポートの次の課題が締め切り直前なんですけど、A型なせいか(?)、区切りをつけないと先に進めないのでちょっと書いておこうと思います。 2月9日のゲストは松浦弥太郎さんで、課題は 【課題】 「クックパッドユ…

はじめて地球ゴージャスに行ってきた - 『The Love Bugs』

岸谷五朗さんと寺脇康文さん主催する演劇ユニット「地球ゴージャス」の公演にはじめて足を運びました。赤坂ACTシアターにて。 演目は『The Love Bugs』。私たちの世界のすぐ隣に存在する、昆虫の世界の物語。種族の代表たちが集まる1000年に一度の特別な夜に…

東京のブランディングを促進する、インバウンドを中心としたメディア案を提示せよ

年明け最初の課題回。テーマは、 東京のブランディングを促進する、インバウンドを中心としたメディア案を提示せよ でした。 ひえーーまた東京×(オリンピック×)外国人! もう色々出し尽くしたよ、と思ったけど、光栄なことに優勝をいただくことができまし…

Amazonポイント20%還元セールでチェックしたkindle本たち

Amazonがkindle約5万冊を対象に20%還元セールということで、気になる本、買った本、もう持っていてオススメの本。残念ながらいわゆるコミックはほとんど対象じゃない模様。 最近一番読みたい物語以外の本。 ぼくらの仮説が世界をつくる 作者: 佐渡島庸平 出…

2015年のたのしいアニメたち

アニメってなんてたのしいんでしょう。ちゃんと見ている人からしたら数は全然多くないけれど、2015年もいくつか名作に出会ってたのしい日々を過ごしました。 ドラマを見るときと違って、アニメは明るい気持ちになれることが多いからいいな。30分でさくっとた…

後悔しないためにしてほしいこと - 『orange』

高野苺さんの『orange』全5巻。途中別冊マーガレット休載から月刊アクションへの移籍があったので、再スタートしたときは本当に嬉しかった、ずっと続きを楽しみにしていた作品になりました。 高野苺「orange」特設サイト |株式会社双葉社 アクションコミック…

俺マン2015を発表する

2012年から毎年、ネルヤさん主催の「俺マン」こと俺マンガ大賞に参加しています。選定基準も参加資格もなし、自分の独断と偏見でその年の個人的なベスト漫画を共有する企画です。 タイトルだけtwitter投稿してますが、せっかくブログがあるので2015年も漫画…

2015から、2016へ。

2015年はどんな年だったかなー、と友人たちのfacebook投稿を眺めながら考えていたけれど、なんだかとても印象に残らない年になりました。 3月に会社が引っ越して、10ヶ月ほど。多くのお世話になった人が離れていって、仕事の状況はどんどん悪くなるばかり、…

彼女たちは美しい/『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』を見た

映画『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』特設サイト ドキュメンタリー映画『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』を見てきた。もうほとんどの映画館が公開終了した後で、人のまばらなヒューマントラストシネマ渋谷にて。 作中に出てきたOK Go…

言語的、非言語的アプローチで交通機関での環境づくりのアイデアを考えよ

つまらなくしてしまった、という感想が残ったのは初めてだった。誤解されそうだけど、講義が面白くないという意味ではなくて、なんというか、その時間を面白くするところまでに到達するアイデアを出せなかったな、という感想になった。 12月8日、課題は以下…

ステージにあがることの煌めきと絶望のすべて/加藤シゲアキ『ピンクとグレー』

2016年1月9日からロードショー。NEWS加藤シゲアキさんの『ピンクとグレー』を読みました。何作も出されているから少し気になっていたのが、菅田将暉くんが出ると聞いて映画を観に行くことにして、その前に原作を知りたくなったので。 ピンクとグレー (角川文…

チャーミングな、異の唱え方を考えよ

11月24日はクリエイティブディレクターの箭内道彦さんの回でした。課題が2つ出ていて、わたしが選んだのは、 「チャーミングな、異の唱え方を考えよ」 何かに異を唱えてください。チャーミングに。唱えられた対象も思わず納得してしまうような、外側の人たち…

東京を海外の人に宣伝するためのweb動画を考える

実はもう2回前のことになってしまいましたが、全部残しておきたいので書きます。11月10日、この日の課題は 「東京を海外の人に宣伝するためのWEB動画を考える」 課題提出はパワポですが、必ず、企画の内容と絵コンテを付けてください。 「(WEB動画の)理想…

お願いだからkindleで分冊売りしないでほしい

うまく言えないけどめちゃくちゃ嫌だと思ってることがあるので、今日ついに書くことにした。 kindleの分冊売りが嫌いだ! なぜだと言われると一番自分の中でわかりやすいのは「美しくないから」なのだけど、もしかしてわたしだけの感覚かもしれない。でもと…

表現することって最高だ!- 映画『バクマン。』

映画『バクマン。』見てきました、11月1日、TOHOシネマズ渋谷にて。 すごかった。良かったんだけど、良かったというより、気持ち的には「すごかった」! 終わった後心臓がどきどきいってて、息があがってびっくりした。ドンパチやるようなスリル売りの映画じ…

現代版おとぎ話『心が叫びたがってるんだ。』を観てきた

『心が叫びたがってるんだ。』を見てきました。10月12日、TOHOシネマズ渋谷にて。絶賛と疑問のふたつの声を聞く作品で、さぁどうかなーと思いつつも、高校ミュージカルものってことで、そこはすごく楽しみにして。 いちばんの感想は、「これは現代版おとぎ話…

『GINZA』の新しい定例ページの企画を考えよ

今日は編集スパルタ塾で、『GINZA』編集長の中島さんがいらっしゃる回でした。 課題は以下。 【課題】「『GINZA』の新しい定例ページの企画を考えよ」 今の定例をガラリと変えるとしたら、どういう書き手/コントリビューターでどういう企画がふさわしいか提…

豪快で繊細でラブリーな恋、『ピース オブ ケイク』

映画『ピース オブ ケイク』を見てきました。滑り込みで。 めちゃくちゃ良かった!!めちゃくちゃ良かった!!!!……めちゃくちゃ良かった!!!!!! 原作漫画のほうの記事書いてから見に行きたいな〜、とか思っていたらもう公開終了ということで慌てて(…

思想的批判的にアクチュアルな問題意識を忍び込ませる観光ガイドを企画せよ/半期が終わりました

9月8日は、編集スパルタ塾の日で、思想家・東浩紀さんがゲストの回でした。課題は以下。 【課題】 「『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1』( ゲンロン)を参考にして、ダークツーリズムとは限らなくていいので、○○ツーリズムと課題…

優雅で美しい、少しだけ特別な物語。/野中柊『マルシェ・アンジュール』

久々に本を読みました。雑誌でも漫画でもなく、活字の小説。あんなに好きだったのに、もう2年ぶりくらいになります。 時の流れはあっという間だけれど、本は逃げない。少し昔の作品ですが、本は色褪せないのがすごく良いです。少しだけ感想を。 マルシェ・ア…

ディスカヴァーのミッションに基づいた新シリーズを提案せよ

北海道に行ったりしていたらだいぶ遅くなってしまいましたが、8月18日、編集スパルタ塾はディスカヴァー21の方がいらっしゃる回でした。 【課題】 「ディスカヴァーは「21世紀の価値基準を提案する」というミッションのもと、本づくりをしてまいりました。ビ…

まだ3巻以内のkindleで買えるオススメ漫画たち、2015夏

とにかく漫画を紹介したい!と思ったので、久々に漫画紹介の記事を書きます。 なんか新しいもの読みたいなーという気分に応える、始まったばかりのおすすめコミック、大きく分けて少女漫画と青年漫画で。ここでは《kindleで3巻以内》でかつ《まだ続いている…

週刊文春の女性読者を増やす企画を提案せよ

忙しくしてたら前回のプレゼンの日からあっという間に1週間以上経ってしまいました、でも全部記録したいから書きます。今回の課題は文藝春秋の方からで、 【課題】 「週刊文春の女性読者を増やすとしたら、どういう連載陣ならびにレギュラー企画が考えらえる…

あまり本を読まない中高生におすすめの日本の小説10作

又吉さんの芥川賞受賞がものすごく話題になりました。 又吉さんご自身もたびたび「本を読むきっかけになれば」と言いながら本を紹介していますが、個人的にはそのラインナップがとにかくとっつきにくい!笑 『火花』も1ページ目から読めるのか不安になる紙面…

地上で一番幸福な映画、『バケモノの子』

細田守最新作の『バケモノの子』、見てきました。土曜日、舞台でもある渋谷にて。 母親が死んでひとりぼっちになった少年・蓮は、渋谷を彷徨ううち出会ったバケモノ・熊徹を追いかけ、バケモノの世界で生きていくことを決めます。人間界の【渋谷】と隣り合わ…

『新潮』ならではの新たな読者獲得の方法を提案せよ

編集スパルタ塾課題4回目。 今回の課題は、文芸誌『新潮』の編集長・矢野さんからの、 【課題】「『新潮』ならではの新たな読者獲得の方法を提案せよ」 別の角度で言い換えれば、《「文学は好きだけど、文芸誌は縁遠い」という人を読者に取り込む方法を提案…