物語のなかをぐるぐる廻る

すきなものをならべていく

2016-08-06から1日間の記事一覧

死にたいと願う不死身の女性が出会った特別な悲しみ――『兎が二匹』

読むたび何度でも鳥肌が立つ作品がある。山うたさんの『兎が二匹』。孤独と寂しさを抱えた二人の物語だ。 不老不死の体を持ち、398年生き続ける女・すず。彼女と同居している青年・サクの日課は、彼女の自殺ほう助だ。首を絞めたり、刺したり、サクは毎日泣…