まだ3巻以内のkindleで買えるオススメ漫画たち、2015夏
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とにかく漫画を紹介したい!と思ったので、久々に漫画紹介の記事を書きます。
なんか新しいもの読みたいなーという気分に応える、始まったばかりのおすすめコミック、大きく分けて少女漫画と青年漫画で。ここでは《kindleで3巻以内》でかつ《まだ続いている》ものにしてみました。
少女漫画編
最近『ひるなかの流星』『アオハライド』『日々蝶々』『たいようのいえ』と次々と人気長編シリーズが完結を迎えている少女漫画界隈ですが、新しいものもやっぱり面白い! ということで12作品をピックアップ。個人的には今講談社がすごい。
『春待つ僕ら』/あなしん(講談社デザート)
最近の講談社いいなぁ、と思うもののひとつ。「ぼっち」の女の子がイケメンに囲まれるという一見ハーレム的な設定かと思いきや、丁寧に仲良くなっていく流れを描いていてときめく。あなしんさんは線がものすごくきれいで、1ページ1カットずつほれぼれしちゃいます。仲良くなった男の子がこんなにカッコ良かったら毎日楽しすぎるよ!!王道少女漫画を読みたい人におすすめ。
『星上くんはどうかしている』/アサダニッキ(講談社デザート)
兄はぼっち、弟は人気者という似てない双子の星上兄弟。ある日弟と話すようになってから、主人公・いさりは変わり者の双子に振り回されていきます。弟と仲良くなるのを兄が邪魔してくるという新鮮な三角関係。終始テンポがよくて登場人物に好感が持ててあっという間に好きになっちゃう力があります。気持ちよくてずっと読んでいたくなる。
『おはよう、いばら姫』/森野萌(講談社デザート)
一つ前の単巻モノ『マイ・フェア・ネイバー』がすごくいいなと思ってたらあっという間に人気作の連載作家さんになった森野さん。家政婦のアルバイトで通うお屋敷には何やら離れに隔離されているお嬢様がいて……という、学園モノが8割を占める少女漫画の中では珍しい設定。絵もぐっときれいになっててこれからが楽しみな作品。今のところ恋愛色がそこまで強くないので、ストーリー重視な人におすすめ。
『長閑の庭』/アキヤマ香(講談社kiss)
人とうまく関係を築けない院生が研究室の教授を好きになる話。告白はあっさり「勘違いだ」と言われ、そこからその気持ちが恋なのか嗜好なのかはたまた尊敬なのか、揺らぎつつちょっとずつ変化していく。不器用すぎてこっちまではらはらしちゃうときもあるけれど、何気ない小さなことで動けなくなってしまう気持ちも分かる気がする。表紙がとってもきれい。
『東京タラレバ娘』/東村アキコ(講談社kiss)
巷で話題の、アラサー女子を切りつけながら疾走している漫画。もしああしていたら、こうしていれば、なんて「タラレバ」ばかり喋って居酒屋で女子会やってるうちに年齢を重ねちゃった女子たちが「あれ、結婚したいんだけど…?」ってなっていることをそのまんまネタにしていてその割り切りっぷりがすごい。「ヒドい!!(涙目)」っていうのが一番短い感想です。笑 いろんな反応があるけどわたしはすごく好き。
『カンナとでっち』/餡蜜(講談社別冊フレンド)
大工をやっている父親のもとに弟子入りする形で同居することになった男の子のことが気になってきて……というストーリー。同居ラブ、みたいな設定自体はむしろベタなのだけど、大工っていうところがすごく新鮮!!そしてなにやらずっと爽やか!!最近読んだ中では好感度No.1かもしれません。個人的には中学の「技術」の授業とか大好きで、鉋がけも大好きだったから、大工の仕事してる場面もときめく……。かっこいいし、わたしもやりたい!!
『午前0時、キスしに来てよ』/みきもと凛(講談社別冊フレンド)
『近キョリ恋愛』『きょうのキラ君』のみきもと先生の最新作は女子高生×芸能人モノ! 相変わらずノリがおかしい人がいっぱい出てきますが(笑)、お話はすごくちょうどいいテンポで進んで、さすがです先生……!ってなりました。女の子は過去2作と比べると一番普通の子かも。1巻の表紙可愛すぎてノックアウト。彼は芸能人だけど、興味を持ってくれてるみたい……?というところまでなので、今後が楽しみ。
『Bread&Butter』/芦原妃名子(集英社cocohana)
『砂時計』等の芦原妃名子さんの初めての集英社作品。教師をやめて婚活を始めたけどうまくいかない主人公が出会ったのは文具店の隅でパンを焼く風変わりな男の人で…というあらすじ。このふたりの心が通ってくところが派手さはないのにすごくほっとします。毎回出てくるパンが美味しそうすぎてパン屋さん行こう!って思ってしまう。至福の癒し漫画。
『宇宙を駆けるよだか』/川端志季(集英社別冊マーガレット)
可愛くてみんなから好かれている女の子が友達もいない醜い容姿の女の子と入れ替わってしまう、という話。最近の衝撃作のひとつ。入れ替わりものでも男女間とかはたくさんあったけど、ここまで残酷に容姿による周囲の態度の差を描いてるのは珍しいと思うし、強烈ですごい。救いは主人公のあゆみが可愛かっただけでなく「性格が良い子」として描かれているところ。元に戻る方法を探しているところで1巻は終わっているので、続きが気になる。カラー絵が印象に残る雰囲気でとても好き。
『夕暮れライト』/宇佐美真紀(小学館ベツコミ)
父の再婚相手のマンションに引っ越してきたちなみが出会ったのは、再婚相手の娘・和音と、彼女の幼馴染のイケメン兄弟。同じマンションに住むことになった4人が少しずつ関係を変えていって、ちなみが警戒したり動揺したり照れたりといろんな感情に出会っていくのがものすごく素敵でものすごくときめく。宇佐美先生の安心感とほっこりも変わらずあって、気づくとみんなを応援してます。今後がたのしみ。
『うせもの宿』/穂積(小学館flowers)
『式の前日』『さよならソルシエ』の穂積さんの新作。さよならソルシエが割に激しい感情の作品だったのに対し、これはとても淡々としたスタート。なくしたものが見つかるという宿に訪れる客たちのエピソードが描かれます。何を書いてもネタバレになるお話なのであまり深くは触れませんが、穂積さんは本当に絵が綺麗で、不思議な宿の世界観がぐっとリアルになっています。
『ウラカタ!!』/葉鳥ビスコ(白泉社LaLa)
映像化もされた『ホスト部』の葉鳥ビスコさんの最新作。複数の映画関連のサークルから発注を受け、メイクや小道具等の「美術系」のみを請け負う裏方団体、「美班」を舞台にしたお話。演劇とか舞台とか映画が好きな人、ものづくりが好きな人はこのテーマだけでのめり込んでしまうワクワク感があります。息つく間もなくページを捲ってしまうほど、かなりエネルギッシュでハイスピード。「あ、ここ絶対作者が魅せたかったところだ」っていうねらいのシーンがくっきりわかるのがかなり格好良いです。鳥肌。
青年漫画編
青年漫画からは5本。最近レーベルで一番すごいと思うのはバンチかもしれない。
『応天の門』/灰原薬(新潮社@バンチ)
今一番おすすめな漫画なに?って聞かれたら間違いなくこれです。時は平安、まだ少年の頃の菅原道真と、色男・在原業平。まったく違った性格のふたりがタッグを組んで平安の謎を解明していく、という一度も二度も驚かされる作品。何より絵が綺麗すぎる! 女性の艶っぽさもおじいさんの描き分けも道真の格好良さもすごくて惚れ惚れ。最初はぱらぱらと事件を解決している感じだったのが、だんだん歴史に沿ってストーリーが動き出していて、ますます目が離せない。
『波よ聞いてくれ』/沙村広明(講談社アフタヌーン)
もうひとつおすすめなのは?って聞かれたらこちら。『春風のスネグラチカ』でも話題になった沙村さんの新作。テキトー極まりない生き方でがけっぷちの主人公が、なぜか喋りを認められてラジオのパーソナリティーになる、という話。かなりハイスピードな上に飛び交うギャグが気持ち良すぎて読み応えばっちりなのにあっという間というすごい作品。若干『東京タラレバ娘』を彷彿とさせるものがあるかも。男女問わずおすすめ!
『浅見先生の秘密』/チカ(講談社ARIA)
『これは恋のはなし』のチカさんの最新作。「これ恋」がしっとり真面目な感じだったのに対し、これはぶっとんだ感じのストーリー。高校で出会った先生からの突然の奴隷宣言とキス。しかも先生はどうやら童貞らしく……という、なんでこんなかっこつけてんだ!?と表紙にツッコみたくなる話。笑 「復讐だよ」という先生の言葉や、ふたりの関係など、1巻の段階ではまだまだ謎がたっぷり。
『ぶっしのぶっしん』/鎌谷悠希(スクウェア・エニックスガンガンONLINE)
『少年ノート』と入れ替わるようにして始まった鎌谷悠希さんの作品で、仏像を彫る仏師がなんと仏を呼び出して戦うというすごい設定。ただでさえ歴史モノな上にファンタジー要素も重なっていて相当複雑なのに、鎌谷さんのストーリー運びとコマ展開はまるで同じ空間にいるかのように見せてくれる上手さ。大好き。自分は何者なのか、今なにが起きているのか、決して物語の登場人物だけのものじゃない疑問が散りばめられているのも鎌谷さんらしい。先が気になります。
『ひそひそ』/藤谷陽子(アスキー・メディアワークスComic it)
これは単行本自体はもうすぐ5巻になるのだけれど、kindleではまだ3巻までの発売。動物やものの声が聞こえる主人公が、同じ能力を持って戸惑っている少年と出会い……というストーリー。とにかくハートフルで癒されます。少年と触れ合ううちに、自分も変化していることに気づいていく、その気持ちの揺れが細やかに描かれていてとても素敵。
ひそひそ?silent voice?(1)<ひそひそ?silent voice?> (シルフコミックス)
- 作者: 藤谷陽子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/09/21
- メディア: Kindle版
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おまけの少年漫画。
というかこれはマンガボックス連載なのでもはや少年とか青年とかの区切りすら意味がないかもしれないけど、判型と中身で判断。
『恋と嘘』/ムサヲ(講談社マンガボックス)
政府が遺伝子を分析して結婚相手を決め、双方が16歳になると通知が来るという設定の物語。主人公はずっと好きだった女の子に告白して実った次の瞬間別の相手を告げる通知を受けて――というスタート。恋愛に心を砕くのが面倒な人にとってはある意味かなり理想的な世界でもある気がして若干うらやましい。ここまで科学もネットも進化してるんだからそろそろ遺伝子マッチングは出てきてもいい気がするな……なんて思いつつ、ぐいぐい引き込まれる。絵も綺麗で女の子がかわいい。
以上、18作品。
電子のいいところは何と言っても外に出なくても買えるところなので、暑い日にクーラーつけてゴロゴロしたまま読むのにぴったり。ぜひ!