デジタル技術を使って海外からの旅行者を日本の様々な場所に旅行分散させる方法を考えよ
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1年間通った編集スパルタ塾、もう最終回の課題を提出し終わったのだけど、結構意味のある2回だったので、まだ書いていなかった直近2回分についても書いておきたいと思います。
2月23日のゲストは株式会社ライゾマティクスの齋藤精一さん。課題は以下でした。
【課題】「デジタル技術を使って海外からの旅行者を日本の様々な場所に旅行分散させる方法を考えよ」
プレゼンはできたけれど賞は取れなかった回で、おまけに別に褒められもしなかったという日だったけれど、ものすごくそれがプラスに働いた、ある意味一番印象に残る回になりました。
わたしが提出したのは、「日本各地でキャラクターとか大仏とかが進撃の巨人よろしく実際の街に映像として見えるゲームを作る」という提案で、意味のわからない大きさのものってワクワクしませんか、と以下のような写真を提示しました。
かに道楽のカニとか、新宿のゴジラとか、埼玉県川口駅の意味わからないライオンとか、こんな風に街中にキャラクターが登場して自分を遮ったり襲ったりしてきたらいいよね、RPGの中に入りたいよねっていうもので、これが各地で違うステージが展開されたら、いろいろ回ったり地方と協力しあったりするよねっていう。
でも、これがまあ、全っ然届かなかった!!!!
あまりに届かなすぎて、「こういう日本の変なオブジェ巡りのほうが面白いよね?」なんて言われてしまう始末。もちろんわたしの伝え方が悪かったこともあって、反省点は尽きないものの、でもこの時めちゃくちゃ痛感したのは、「そうか、畑が違うんだ……!」ってことでした。
この直前に宇野常寛さんのPLANETSを読んで「オリンピックの裏でサブカルの文化祭やったらいいよね」って話を目にしてたり、普段からフィクションもアニメもゲームもサブカルも当たり前というかそっちに重きが置かれている人たちとばかり接していたから忘れていたけど、そうか、「ファンタジーやゲームの世界って夢があるよね」っていうワクワク感自体が、万人に伝わるわけではないのか、ということが一番大きな発見でした。
多分、同じ「コミケ」というものをとっても、あの熱量がわかる人と、「なんだかすごい動員数のイベントですよね」って人がいて、どちらが良い悪いということではなく、ここで前者の人の熱はきっと後者の人には通じなくて、それはもう通ってきた育ち方と趣味嗜好の問題で、ああ、なるほど、仕方ないなと。直前の人がPokemonGOを例に出してギャラドスの画像を挙げていたのに対して「これなんだかわかる?」「わかんない」的な会話が繰り広げられていた時点で、[今日][今回のゲストに]するプレゼンとしてはもう敗北が決まっていたようなものでした。
それはもう完全にリサーチ不足だし、[今日][今回のゲストに]するプレゼンに勝ちに行くことを目標にする上では大失敗も大失敗で、こんな大ゴケは初めてやったなー、と思う一方で、多分、サブカルやアニメやゲームを好きな人が目の前にいたら、わたしの提案に対するノり方はおそらく全然違っただろうなとも思って、ああ、こっちがわたしが行きたいほうだ、と、奇しくも道がぱあっと開けたような、自分の行きたい方角を示してもらえたみたいな日でした。
講評で何度か、「クールジャパンって……」って話が出て。わかります。わたしもああやって持ち上げていくのはめちゃくちゃ気持ち悪いと思ってるんです。でも、それでもわたしはいま、自発的にその呼び方をするかどうかはともかく【クールジャパン】のかなり中心にいて、そんな呼び方さえしないでくれたらその中身を本当に愛していて、死ぬほどいいものを作りたいと思っていて。漫画やアニメに育てられていて。PLANATSで「文化祭やろうよ!」って盛り上がっていた大人たちのワクワクが叶ったらいいのにと本当に思っていて。ガンダムが街を歩いたら、カイリューが空を飛んだら、めっちゃいいじゃん! と思っていて。
だから、ここにいるんだなあと。
今日の課題には全くもって合っていなかったけれど、わたしが目指すべき場所はきっと間違ってないんだなと思った、妙な日でした。帰ってすごい早口で友達にしゃべってしまった。クールなんて言葉より、自然にかっこよくしてみせたいものですよ。アニメも漫画もゲームもめちゃくちゃかっこいい。そのために毎日働いているのだ!
塾っていう場所は面白くて、きっとこの日得るものはそれでよかったのだろうなと思う。Perfumeも死ぬほど愛してるので、講義を聞けてめちゃくちゃ嬉しかった。いい日でした。