一万円選書に当選しました
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ものとの出会い方がすごく難しくなってるな、と思っていたところに見かけたのが「一万円選書」でした。
最近は、書店店頭でちょっといいなと思った本もその場でAmazonレビューを見て、ちょっと星が低いと迷ってやめてしまったりするのが、自分でやっているくせになんだか嫌で、昔は直感のまま読んで無限のものに出会えたのにな、本が全部きらきらしていたのにな、とどこかうんざりしていたんです。
でも、損したくなくて、ついつい見てしまって、いやいやこれ一人の評価だぞ、偏ってる人かもしれないし、とか思う無限ループ。図書館や本屋さんに行って、ここにあるもの全部読みたい!と思った大海原みたいなイメージがたまに恋しくなる。
そんなとき、この「一万円選書」はすごく煌いて見えたんです。出会いたいのは大勢にうける本ではなくて、自分のためにあるかのような本だから。
質問に答えるカルテを書いて送ると、それを読んでおすすめを1万円分選書してくださるという、北海道のいわた書店さんのサービス。10月の募集に応募したら、当選しました。うれしい。3000件くらいの応募があるそうで、今年運を使ったことのひとつだと思います。
当選のメールがきて、そこにカルテのWordファイルがついていました。あけてみると、普段はあまり答えることのない質問が並んでます。最初は、
アンケートで大切なことは、あなた様の読書歴です。これまでに読まれた本で印象に残っている本BEST20をお教え下さい。
この語り口から素敵…! しかも、表には○△×を書く欄があって、なるほど嫌いで印象に残っているということもあるのか、と気づいたり。ほかにも、
何歳のときのじぶんが好きですか?
や
上手に歳をとることが出来ると思いますか?
といった質問があって、学生時代のプロフィール帳や就活のESを思い出して、わくわくしつつ、何日もかかって書きました。
その後、カルテをお送りすると、約1万円分のリストが書かれたメールが届きました。そのメールの文面があまりに素敵で、励まされて、つい泣きそうになってしまいました。
実は年を取るという事は、
なにか成果が見えてくるという事もありますが、出来ない事、 諦めなくてはいけない事が見えてくるという事でもあるのです。
諦めなければならない日がくることが怖いから日々走っているようなところがあるから、この文に続くいわたさんの言葉にすごく揺さぶられて、この方が選んでくださった本、ということがいっそう楽しみになりました。
読んだことがあるもの等は差し替え可能で、OKであれば振り込みをすると、すぐに本が送られてきました。わたしは読んだことがあるものはひとつもなく、自分から読む可能性があったかもと感じる本も1冊だけで、こんな機会がなければなかった出会いになりました。
全部で8の物語。わたしの文章のどの部分からいわたさんが選んでくださったのか、パッと見ただけではわからないけれど、きっと読めば、その意図が見えてくるんじゃないかな、と思うと楽しみです。あるいは、読んでみても全然意図はわからないのに、妙に引っかかったりすることもあるかもしれない。新しい本との出会いの形として、こんなわくわくは久々に味わったので、読んだらまた感想を書きます。
一緒に、いわた書店がある市の市長さんの手紙が入っていたのもうれしかった。書店ってこういう、地元になくてはならないものだったよな、と改めて思ったというか。少しだけ、もうなくなってしまった東村山市のあゆみBOOKSを思い出しました。
この中で唯一、もしかしたら自分でもいつか読んだかも、と思った本。原田マハさんはリストには挙げなかったけど、好きな作家さんなので。
あとの本はまったく守備範囲外でした。お笑いや舞台が好きだと書いたことが、太田さんの本あたりにあらわれているのかな。『11/22/63』なんかは、理由がさっぱり想像がつかない。翻訳を読む習慣もないので楽しみにします。
以下は、わたしが最初の設問に選んだ20冊。自分の人生に少なからず影響を与えた本たち。おすすめなので、こちらもぜひ。
イリヤの空、UFOの夏 文庫 全4巻 完結セット (電撃文庫)
- 作者: 秋山瑞人
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2003/08/15
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最後数冊はもっとしっくりくる何かがあるんじゃないかと思って悩んだので、きっと時間が経つと変わるはず。
久々に、冬休みはゆっくり読書します。