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願いがまるごと叶ったみたい - 実写化映画『海月姫』

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映画『海月姫』、見てきました! もうとにかく良かった!
実はバラエティで見る能年玲奈さんはあまり得意じゃなくて、考え込む時間とか天然な発言にいつも「だ、大丈夫だろうか……」と不安になってしまうのと、映画キービジュアルの能年さんの顔が思い切りすぎていて(とくに唇あたり)、「これ、見ていていたたまれなくなる感じだったらどうしよう……」とちょっと不安に思っていたのですが、終始ものすごく楽しかった。そして美しかった。

何度でも言いたい。美しかった!!!

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キービジュアルの幕がかかってました。この…唇が気になる…!

かなり原作大好きな立場で行ったので、色んなイメージが壊れることも怖かったけど、1ミリも壊れず、というか、むしろ逆だった。初めて、原作好きな漫画の実写化で、実写化してくれてありがとうございます!!って思ったかもしれない。

もうとにかくとにかく、キャストが本当に良くて。
月海ちゃんの能年玲奈さんももちろんなのだけど、ほかの尼〜ずのみんなも、「まんまか!!」ってつっこみたくなるくらいそっくり。普段の格好いいところとか思い出せなくなるくらいハマっていて、もうびっくりだしとっても嬉しかった。「え、あの人だよね? え!?笑」ってなる。実写化は、どんなにかっこよくても可愛くても、そう見えないと結局「違う……」ってなっちゃうから、こんなにすごいことはないなあと終始感動しっぱなしでした。特に太田莉菜さん……よくまややのあの歩き方とか変なポーズとかできたなあ……!
シュウシュウ役の長谷川博己さんもナチュラルすぎて愛らしかった(語弊)し、公開までは割とどうでもいいと思ってた(笑)運転手花森さんも、「も、もこみちさん……!その手があったか……!」ってなった。花森さん変な人だしこんな人いたかな芸能界に、とか思っていたのにもう速水もこみちさんにしか見えない。笑

そして何よりも、蔵之介が!!菅田将暉さんが!!
あまりにも格好よくて美しくて、もうそれが本当に本当に幸せでした。惚れ惚れ。名前は知ってる、くらいの役者さんだったけど、美しすぎて次もその次も見たくなった。女装似合う男子とか、たまに大学の文化祭とかで見るけど、言うてもねって感じもある中で、完璧すぎて。女の子よりかわいい女装男子。すごかった。どのウィッグもどの服もドレスも似合ってた。

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会場で配ってた漫画のお試し読み。この表紙と裏表紙が一番比較しやすい、そっくりすぎる

 

漫画ってやっぱりフィクションだから。だからできるんでしょうってことがたくさんある。海月姫もそう言われる作品だと思うんです。こんな可愛い女装男子いないよ、クラゲのドレスなんて絵だからあり得るんだよ、こんなに上手くいかないよって。
こんな風に自分の世界が変わったら、前へと進んでいけるきっかけがあったら、魔法みたいな出会いがあったら、そういう風に思わせてくれる原作だけど、そこが、「だってフィクションだもんね」って。蔵之介くん超すきだけどこんな人いないよね!って思ってたんですよ。くそー!って。

でも、今回の映画は、その「いいんだよフィクションでも! 蔵之介はいるわけないけど、こんなドレスないけど!」って開き直ってたみたいな部分を、全部ぐいっと現実にひっぱってこられたみたいな作品で。女装男子はしっかりいたし女の子より可愛くて美しかったし、天水館はファッションショーフロアになってたし、クラゲのドレスはどれも本当に本当に可愛かった。
絵だからできちゃうわけじゃないんだ、って思ったら、ファッションショーのシーン、原作でもとても好きなシーンだったけど、幻想的で美しくて、でもしっかり現実で物質でそこにあって撮影されてて、あまりにも感動して泣いてしまった。
無理そうに思えることをみんなで頑張って実現してしまう、そういうストーリーだからこそ、それが本当に物質として作られているってことがものすごい説得力だった。蔵之介はいるなら見てみたかったし、ドレスも本物を見てみたかった。東村先生の漫画を読んでるときの願いがまるごと叶ったみたいな、夢みたいな実写化。

 

ドレスデザイン/スタイリストにきゃりーぱみゅぱみゅの衣装を手がけてるという飯嶋久美子さん、音楽にヒャダインさん、主題歌にSEKAI NO OWARIという豪華な面々であらゆる面でクオリティが高くてしっかりPOPで良かった。居心地よく、明るい気持ちであっという間に終わってしまう。長い原作を詰め込んでるのに分かりづらいところもなくて、コミカルさもほんわかも挫折もありながら、終盤に向けてはきちんと盛り上がっていく。

語りきれないくらい見所たくさん。
昔『プラダを着た悪魔』を見たときにも服ってすごいと思ったけど、この作品も能年さんやエンディングで一瞬うつる尼〜ずの変身で、やっぱり服もメイクもすごいって思わせてくれていっぱいときめいた。
能年さんの着物があまりにも可愛くてスクショしてとっておきたいくらいだった。菅田将暉さんのショートのウィッグ姿が綺麗すぎてくらっとしたし、完全に女装を解いてるところは男っぽくてどきっとした。クラゲドレスはどれもすごかったけど白くて丸いシルエットのミズクラゲのドレスはほしくなるくらい可愛かった。
もうね、一瞬でも多くカットと表情とドレスを見たいと思ってしまって、これはそういう映像特典がいっぱいあったらDVDを買ってしまう気がする。

原作ファンの人にも本当におすすめ。楽しく誰とでも見られます。個人的には、予告編よりも本編のほうが良かった。

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ドレスの詳細のページがほしいという理由だけで初めて映画のパンフレットを買った。この顔がどアップなのちょっとだけ気まずい。笑 右は映画館で配られてた、東村さん書き下ろしのその他の著作紹介漫画。

菅田将暉さんの女装をとりあえず見たい方は以下から。


映画をPARCOで見たので、観賞後に同じくPARCOで開催中の「海月姫展」にも行ってきました。こちらは明日12日まで。色々と面白くて、天水館に例えて男性は女装アイテムをつけないと入れなかったり、クイズがあったり。原画もあるのに撮影もOKで楽しかった。

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パネル展示は色鮮やか。衣装も!月海の部屋にはほんとにタコクラゲがいた

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天井近くには原画。「八時だよ!全員集合鍋パーティー」が貼られてたり

クラゲドレスがファッションショーのときみたいな照明の中に飾られてる部屋はほんとに綺麗だった……。わたしだけじゃなくてみんなパノラマで撮ってた。

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最後、解きながら進んだクイズの紙をいちばん奥のドア「目白先生の部屋」に「ご宣託お願いします!」と言いながら入れるとご宣託が差し戻されてくるというわくわくも。笑 どうやらわたしのタイミングでは孫の手を探されていたご様子……!

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同時開催で、作中で月海が行こうとしてたクラゲ展の部屋があったりと、すごく工夫されてることが伝わる楽しい展示でした。

もうひとつ、PARCO1階では、色んなブランドが海月姫とコラボしてクラゲモチーフの商品を作ったスペースも。

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クラゲのピアスとか、「男を必要としない人生」Tシャツとか、色々ありました。クラゲモチーフのキャスケット可愛かった。なぜか店内にガチャガチャがあって、作中ではまややがたくさんガチャガチャやってたりするので、ファンをつかむの上手いなあ〜と思いながらひとつ回してみました。缶バッジとおみくじ入り。大吉!

クラゲグッズは買わなかったけど、海月姫の無地のコミックノートがあって、ひとつ購入。蔵之介の2巻!

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総じて浸りまくったたのしい日でした。また原作読み返したい。最新刊たのしみ。

海月姫(1)

海月姫(1)

 
海月姫(15)

海月姫(15)

 

今回の実写を見て、アニメも見たくなりました。大好きなチャットモンチーが主題歌と聞いてなお。

海月姫 Blu-ray BOX

海月姫 Blu-ray BOX

 

映画も、パッケージ化されたらまた見たい!たくさん特典がつきますように。まだまだ公開中。まだの方はぜひ!