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2018年元旦は、世界で一番好きな人の熱愛報道から始まった

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2018年元旦は、世界で一番好きな人の熱愛報道から始まった。
年末に、会社を辞めてテレビ業界に転職する大事な後輩と飲んで、彼女が「自分で番組作れるようになったら、先輩の好きな人呼びますから、誰ですか」って言ってくれた、その後輩からのLINEが目覚ましがわりに届いて、そこには新年の挨拶もそこそこに、Yahoo!ニュースのURLが貼られていた。

風邪でぼんやりとした頭で開いて、最初に思ったのは「ああそう」だったのに、じわじわと頭が冷えていくのを感じていた。
次に思ったのは「誰?」だった。相手の女優さん、名前だけでは誰だかわからず、「えーっなんであんな人と!」(なんて思う権利はないが)でも、「いいチョイス!」でもなく、空白がぽっかりと空いた。検索すると、何度か見たことのある顔が出てきた。ああ、知ってるといえば、知ってる。それでも好きにも嫌いにもなっていない人だった。ただ、彼女の年齢だけが、ちくりと刺さった。「1、こ下、か」

 

インターネット大好きなので、しばらくtwitterで反応を検索した。が、わたしの思うような反応はなかなか得られなかった。「若林やったな!」「おー、めでたい!」みたいなものが大半で、悲しんでいる人は見つけづらかった。西島秀俊福山雅治のときとはえらい違いだ。みんなとわあわあ悲しめたら、すぐに成仏するものもあるのに。
「熱愛報道!会社休みたい!」と言いたいなと思ったけど、元旦だ、当然のように休みだった。元旦って。リア充の頂点のような発表じゃないか。そして濁すでも否定でもなく事務所も認めているなんて。本人は旅行で不在。筋書きが完璧すぎる。

いつかはこんな日が来るんだろうな、と、西島秀俊福山雅治を見送るたびに思ってきたけど、なんだか妙にリアリティがなかった。でも、最近番組で言う「いい加減結婚したいんですよ」が増えていたのを知っていたし、それも振り返れば「なるほど」だった。

わたしはいわゆる「ガチ恋勢」ではなかった。
なかったけど、若林さんのことが、世界で一番好きだった。この10年。5年半付き合っている彼氏よりも好きだと2秒で即答できるのは若林さんだけだし、それはきっと、この先彼氏が何回変わろうと、永久欠番のように変わらないのだと思う。

 


お笑いを好きになったのはオードリーがきっかけだった。
えへへへ、と笑い合うふたりがかわいくて、似合っていて、そのネタに釘付けになった。こういう唯一無二の関係を得られるのが「コンビ」なのか、と思うとどんどんお笑いに興味が湧いた。体当たり気味なネタよりも、言葉を練りに練られたものが職人芸に感じられて好きだった。オードリーの他には、アンジャッシュや、サンドウィッチマン、シソンヌなんかを好きになった。

最初はふたりだったけど、ネタを作っていることがわかってから、若林さんをより好きになった。テレビで語ること、人見知り、本読みなこと、ダークな面、絶妙な不器用さ、全部全部が、「ああ、やっぱりこの人好きだなあ」と思うものだった。

朝井リョウさんや西加奈子さんと仲が良くて、チャットモンチーの曲を選ぶ若林さん。わたしの人生を変えた人たちとラジオやテレビで「好きなんです」と言って関わって行く姿を見て、いつかこんな風に一緒に仕事をしたいなと思うようになった。それが一番、自然で正攻法な出会い方に思えた。
好きな作家さんや、ミュージシャンや、ウェブで書いている遠くの誰かの仕事に惚れて、その仕事を生み出した人に会いたいから、今の仕事を選んだと思う。大きな夢のひとつだった。

 


そしてそれは、別にこの熱愛報道で、揺らがなくていいことだ。
いいことだけど。

 

だけど、
わたしはやっぱり、失恋している、んだと思う。
好きな期間が長すぎたのかもしれない。

 

マニアックな話も少しだけできる。
「ぽい!」って台詞を連発する、コントネタが実はかなり好きだ。「味覚」。

「芸人交換日記」も行った。最後のー、花火にー、今年もー、なったなー。始まる前、「若者のすべて」が鳴り響いていた。

たりないふたり」のライブにも、同窓会を抜けて、会社をコソコソ早く抜けて、行った。

数年ぶりの単独ライブは、何がどう転んでもこれだけは行く!と決めて、すごい倍率で席は当たらなくて、3万円で買った。

「社会人大学人見知り学部卒業見込」のサイン会は、チケットを取るために理由をつけて会社に遅刻して、早朝から並んだ。普段ない謎の積極性が湧いて、ネットで「1枚までなら一緒に取ります」って募集した。絶対行きたい!って思う気持ちがわかりすぎて。

でも、出待ちに行ったことはない。若林さんが、「ファンです」って来られると引いちゃうんですよね、という意のことをどこかで話していたから。その理由、妙で笑ってしまう。わたしは引かれたくなかったらしい。


結婚するんだろうな。視聴者の目の前でだんだん「人見知り」から卒業して行った人が、中間地点で結婚して、きっとそのあとも面白かったりつまらなかったりしながら、ぶつくさいったり惚気たりして、それで、どんな風に死んで行くのか、それを最後まで見たいと言う気持ちと、
誰かと恋心なんて優先順位の高いものを交換しあっている若林さんなんてもう見たくないという気持ちがあるけれど、
60対40くらいで前者の方が勝つから、
わたしはこの割合を100対0にしつつ日々を過ごして、
こんな文章を書いたことなんておくびにも出さずに、若林さんと仕事で出会える日を目指そうと思う。一般人からすると、恋愛ほどではないにしても、難しすぎる道のりだけど。

 

あるいは、そのうち別の圧倒的な1番を目にして、スコーン、と興味の対象を移したい。
そうやってエンタメに踊らされたい。

 

成仏せよ!という気持ちで書いた文、長々と書いたことで、70対30位になった。
年始のネタ番組は登場なしで一旦考えずに見られたのはありがたかった! 

昨日のANNは怖くてまだ聴けてないけど、気合い入れるぞ。2018年。
KAT-TUNが再始動するしね! これだけを喜んでいたかったのに!)